世界はうつくしいと
へろりんさんの連休は相変わらずの黄金の香りに包まれつつ
不思議な会話の中で過ぎていっております。
母は 入れ歯ではありますが、
下の左側にたった1本, 自分の歯が残っているのですよ。
歯医者さんに言わせれば、ひっかけるのに とても貴重な歯で
「大事にしてくださいね。」とのことです。
昨夜 母は上入れ歯、下入れ歯をとった後、
自分の歯をとろうと苦戦。「抜けない、抜けない。」と訴えます。
「それを抜くのは大変よ!抜いちゃいけない歯なんだって。」
と伝えるのですが 「あ?? 聞こえない??」と言いながら
さらに 奮闘。 お母上、やめてくだされ~!
こんな日々には うつくしいものに触れたくなりますですよ。
ふとみつけた詩のフレーズ。(長田弘「世界はうつくしいと」)
うつくしいものをうつくしいと言おう。
風の匂いはうつくしいと。渓谷の
石を伝わっていく流れはうつくしいと。
午後の草に落ちている雲の影はうつくしいと。
遠くの低い山並みの静けさはうつくしいと。
きらめく川辺の光はうつくしいと。
まだまだうつくしいものが続き、なんだか涙がこぼれそうに
なってくるのでした。世界はこんなにもうつくしいのですね。